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「学びの多様化学校」(旧:不登校特例校)とは?通信制高校の新しい形

2026年1月16日

「学びの多様化学校」(旧:不登校特例校)とは?通信制高校の新しい形

不登校の子どもたちが、自分に合った学びの形で再び学びに向き合うために設置された「不登校特例校」。現在は「学びの多様化学校」という新しい名称で、全国各地に広がりつつあります。 この記事では、この制度の概要・特徴・そして実際に指定を受けている学校例を詳しく紹介していきます。

学びの多様化学校とは?

「学びの多様化学校」とは、不登校の子どもたちの状況に配慮し、特別な教育課程を組み込んだ教育を行うことが指定された学校のことです。
文部科学省の資料によると、令和7年の時点で小学校が12校、中学校が40校、高等学校が11校あります。また将来的に全国300校を目指す方針です。設置形態としては、独立して設置される学校型、一部の学級のみ開校する分教室型、母校となる本校と分離して設置される分校型、また高校でのコース指定型に分けられます。
従来の学校教育課程では対応しきれない生徒に向けて、少人数制・個別学習・体験学習・ICT活用など柔軟で多様な学びを提供できることが特徴です。


学びの多様化学校の特徴

① 個別最適化された教育課程

一斉授業ではなく、子ども一人ひとりの興味や発達段階に応じた学習計画を立てます。授業時間数や学び方を柔軟に設計し、「週何日通うか」「どの授業をどの順序で受けるか」も調整可能です。

多くの学びの多様化学校では年間750~770時間程度に授業時間が設定されています。一般の学校より300時間ほど少なく設定されているためこのような柔軟な学び方が可能となっています。


② 少人数制と手厚い支援体制

各学年の定員数を10名ほどとした小規模なクラスで、生徒の様子を細かく見守りやすいことが学びの多様化学校の1つの特徴です。それに加えてスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど学生が安心して学べる環境づくりが行われています。

③ 「居場所」としての役割

登校することに不安を感じる学生が、自分のタイミングで学校に来られるようにして、居場所としても機能するようにされています。校内にリラックススペースを設けたり、分校型の場合は一般の学校と登校時間をずらす、校内動線を分けるなどの配慮も行われています。

学びの多様化学校に指定されている通信制高校

学びの多様化学校に指定されている通信制高校は11校あります。その中の2校を紹介します。

NHK学園高等学校(ライフデザインコース)

NHK学園高等学校の「ライフデザインコース」は、2008年に文部科学省より学びの多様化学校として指定されました 。

対象生徒:自宅から出るのがつらい生徒や学校の建物や教室に入るのに心理的ハードルがあったり、一人で教室に入るのが難しい生徒を対象としています

・カリキュラムの特色:生活実習やコミュニケーションスキル実践などの科目から、社会生活を送る上で必要なスキルや、資格取得につながる科目を選択して学ぶことができます。

・学習スタイル:ネット学習から初めて教員と信頼関係を築き、1年次で年4回ほどスクーリングを行います。徐々にスクーリング回数を増やていくなかで、社会の中で生きていくために必要となる力を身につけます。

星槎中学校・高等学校(高等課程)

星槎中学校・高等学校は、文部科学省によって学びの多様化学校として指定されており、個別最適化された学びを重視しています。


・対象生徒:学び直しが必要な生徒、不登校経験のある生徒など、特性のある生徒など多様な背景を持つ学び手を広く受け入れます。


・カリキュラムの特徴:コミュニケーションを含めた生活面や学習面などの目標を一人ひとりに設定した個別の指導計画(IEP)を通して1日の振り返りを行う制度を設けています。また入学決定時に受ける、WISCという心理検査をもとにして学校生活の中で苦手さを感じる原因や、どのような支援が有効なのかなど、心理・医療の専門的な立場からの協力をもとに学校生活をサポートしていきます。

まとめ:多様な学びで誰一人取り残さない社会へ

学びの多様化学校は、学ぶ意欲がある生徒が、安心して学べる居場所として設置されています。現状開校している学校は一般の学校に比べたらかなり少ないことは課題になっています。しかし年々開校数が増加し、将来的に1つの選択肢として確立されることは間違いありません。

もし周囲に不登校で悩む子や家庭があれば、ぜひこの制度の存在を伝えてみてください。

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