はじめに:なぜN高が注目されるのか
従来の「通学型高校」と「通信制高校」という選択肢だけでは、生徒の多様な事情や学び方を十分にカバーしきれない――そんな課題意識のもと、2016年にスタートしたのが「N高等学校」(以下N高)です。運営母体は、ニコニコ動画で知られるIT企業ドワンゴ。翌年にはKADOKAWAと学校法人を設立し、ITと教育を融合させた新しい学びのモデルを打ち出しました。いまや全国に約2万6,000名(2025年4月時点)の生徒が在籍し、通信制高校としては国内最大規模。場所や時間に縛られないオンライン学習と、適度に組み込まれた対面授業(スクーリング)、さらに部活・イベントなどのリアル交流を組み合わせたハイブリッド型カリキュラムに、多くの生徒・保護者が関心を寄せています。
1. 学習スタイルの全体像
N高等学校(S高等学校、R高等学校)の単位取得にはレポートの提出と、スクーリングの参加、そしてテストの受験が必要になります。それぞれの内容についてこの章で説明していきます。
①レポート:短時間映像と確認テストの繰り返し
N高等学校では、基本的な学習はすべてオンライン上で行われます。授業はオンデマンド形式の映像授業で、ZEN study(旧N予備校)というアプリを用いて行われます。生徒は自分の好きな時間に、好きな進度で学習を進めることが可能です。映像は5〜10分程度に細かく区切られており、動画を見終わるごとに確認テストが用意されています。この授業を視聴し、テストを提出する一連の流れをN高等学校ではレポートと呼んでいます。
この形式の最大のメリットは、自分の苦手な部分を何度でも見直せること。チャプターが小刻みに分かれているため、集中力が続かない生徒も取り組みやすくなっています。
一方で、授業内容はほぼ教科書を読むだけで、全日制の授業のように脱線や雑談がありません。そのため、確認テストはただ教科書を見ながら答えを入力して終わってしまうことも多く、「知識が身についている気がしない」といった不安の声も聞かれます。
このレポートは12月15日までにすべて終わらせる必要があります。年度途中で編入すると、レポートをすべて終わらせるのに全然時間がなくて結構大変だったりします。
レポートは完全にスケジュール管理が求められ、つい後回しにしてしまう生徒や、提出が間に合わずテストを受けられない(=単位を落とす)ケースもあります。しかし単位を落としても、1、2年生なら次年度に持ち越すことができます。
オンライン学習の自由さは魅力である一方、「勉強する習慣がないと厳しい」という現実もあるのです。
② スクーリングについて:自由と責任のバランス
N高では、年に一度、7〜10日程度の対面授業である「スクーリング」への参加が義務付けられています。2年次には本校がある沖縄でのスクーリング(S高なら茨城つくば、R高なら群馬桐生)に参加しないと行けず、4泊5日の合宿形式で実施されます。
この本校スクーリングでは、対面での授業に加えて、沖縄の自然体験、郷土料理づくり、工作など、地域に根ざしたユニークなプログラムが組まれています。普段はオンラインでしかつながらないクラスメイトと直接会える貴重な機会にもなっています。
全国拠点のスクーリングは1年生と3年生が受講します。全国拠点スクーリングであれば10時ごろに全国各地にあるスクーリング拠点(選択可能)に登校し、そこで対面で授業を受けます。出席フォームを教室で登録して授業を受け、10分休憩ののち、次の授業に移動して授業を受ける、を繰り返します。(教室や時間割は学校から連絡がきます)
欠席しても振替することは可能ですが、基本的にスクーリングは定められた時間出席しなければなりません。そのため体調不良や精神的な不安があっても「無理をしてでも出席しなければならなかった」と感じる生徒もいます。「朝が早い」「行くまでが遠くてしんどい」ということもあり、特に体力やメンタルに不安のある生徒にとっては負担になりやすい一面も。
なお、診断書を提出すれば免除申請が通る場合もあります。スクーリングの扱いは柔軟な面もあるため、個別の事情がある場合は早めに相談することが大切です。
③テスト:自己管理がすべての鍵になる
授業ごとの確認テストの他に、卒業に必要な大テストは年に1,2日、12月ごろに実施されます。このテストはタブレットに入力する形で行われます。試験時間は1科目あたり40分で、問題数は20問程度あります。テストの問題数は少ないのですが、1年分の内容が範囲になるので高得点を取ることは難しく、1日に連続でテストを受けないといけないので結構疲れます。
また、30点未満で赤点となり、補習が必要となります。しかし補習もオンラインで完結でき、教科書を見ながら取り組めるため、「本番のテストより楽だった」と感じる人もいます。
2. カリキュラムの特徴
N高の特色ある学習
N高はネットコースでもさまざまな学習カリキュラムを利用することができます。
・選択講座
N高生の学習ツール、ZENstudyの映像授業では、プログラミング(Python/JavaScript)、動画編集(Premiere Pro)、ゲーム開発(Unity)、Webデザイン、ビジネス基礎など、5教科の勉強とは別の、実践的スキルを学べる多彩なラインナップがあります。
・職業体験・ワークショップ
N高には希望制の職業体験やワークショップといった、課外活動があります。
職業体験には、農業・漁業などをリアルに体験するプログラム(5日間程度宿泊)と、ネットで参加して学ぶオンラインプログラムがあります。またワークショップでは対面、またはオンライン上でグループをつくり、さまざまなテーマのワークショップに取り組みます。ただし、対面参加のものは別途有料になっています。
実際の体験プログラム例
・刀鍛冶を通して「日本刀のアップデート」を考えよう(対面)
・高野山で僧侶と「悩み」「ストレス」に向き合う(対面)
・山口県長門市向津具半島で「イカ釣り漁」を学ぶ(対面)
・パナソニックと考える未来の広告企画(オンライン)
・表現・デザインの仕事 人気アーティスト達のMVや広告を手掛けたプロの話を聞いてみよう(オンライン)
3. サポート体制
3.1 学習メンター制度
・担任面談
月1回以上のオンライン面談で、学習計画の立て方から進捗確認、課題の相談まできめ細かくフォロー。
・チャットサポート
レポート提出前後や授業中の疑問は、チャットで24時間いつでも質問可能。回答は2営業日以内を保証。
3.2 メンタルケア
充実したメンタルサポート体制
N高では、生徒のスクールライフを充実させるために、複数のメンターが生徒をサポートする体制を整えています 。学習面や進路に関する個別面談に加え、生徒の心の健康を支えるための専門的なサポートも提供されています。
・メンターとの面談
メンター(担任の先生)が月1回以上オンライン面談を実施。学習進捗の確認や進路の相談にとどまらず、心身の状態や家庭環境なども併せてヒアリングし、必要に応じて専門相談や医療機関への橋渡しを行います。
専門家によるオンライン相談
N高は株式会社Welcome to talkと業務提携し、オンライン健康相談サービスを導入しています。精神科医、児童精神科医、臨床心理士、公認心理師といった“こころの専門家”と、月2回まで無料で1対1のプライベート面談が可能です。映像・音声で顔を見ながら相談できる空間は、学習や生活の不安、人間関係の悩みなどを安心して打ち明けられる場があります。
24時間チャットサポート
Welcome to talkによってチャット窓口を設置。生徒は匿名でもいつでもメンターや専門スタッフに相談が可能で、投稿から48時間以内の回答を保証する仕組みで、学業や日常のストレスに対する迅速なケアを実現しています 。
4. 学費の目安
項目 | 年間目安 | 備考 |
入学金 | 10,000円 | 初年度のみ |
授業料(25単位想定) | 180,000円(7,200円/単位) | ネット・通学コース共通 |
施設設備費 | 50,000円 | 学校運営に関わる諸費用 |
教育関連諸費 | 13,000円 | デジタル教材・クラウドツール利用 |
その他(スクーリング交通費等) | 生徒状況により変動 | 拠点までの移動費や宿泊費など |
N高の学費は上記の通りですが、世帯収入によっては高等学校等就学支援金によってもっと少ない負担で通うことができます。
5.口コミから見えた「良い点」ベスト5
① 学びの自由度が高い
・自分のペースで進められる
「好きな時間に好きなだけ学習できる」「動画を巻き戻して繰り返し学べる」といった声が多数。従来の一斉授業に縛られず、体調や気分に合わせて学習量を調整できるのが大きなメリットです。
実際、起立性調節障害を持って昼夜逆転した生活を送っていた学生さんがS高に転入し、「自由な時間に勉強できたことが良かった」という口コミがありました。
・主体性と自己肯定感が回復
「やらされている」のではなく「自分で選んで学んでいる」という実感が、学習の主体性を育みます。自ら学習計画を立て、達成する経験が自信につながり、精神的な成長にも寄与しています。
N高生のお母さまにインタビューした際に、「レポートを出さないと卒業できないっていう危機感からレポートを自分で取り組むようになり、計画性と自主性がみについた。」という声がありました。
② やりたいことに時間を使える
・学業以外の活動と両立しやすい
「部活動や趣味、アルバイトに集中できる」「時間割に縛られないから、好きなことに没頭できる」という意見があります。実際にインタビューする中で、「推しのライブに行くためにアルバイトを頑張っている」という学生さんがいました。
・キャリア形成を見据えた学び
学歴だけでなく、経験やスキルを重視する現代のトレンドにマッチ。プログラミングやクリエイティブ制作など、高校時代から「自分だけのポートフォリオ」を築く生徒も増えています。
インタビューした学生さんで、「プログラミングを極めたい」という理由でIT系の会社でインターンをはじめ、そのままその会社に就職された学生がいました。
③ 実践的なスキル教育が充実
・IT・クリエイティブ分野の強み
プログラミング、動画編集、Webデザイン、ゲーム制作など、社会で即戦力となる講座を豊富に用意。
・運営母体のリソースを活用
KADOKAWA・ドワンゴのノウハウを教育に直接投入できるため、専門的かつ実践的なカリキュラムが実現。生徒の進路選択の幅を大きく広げています。
④ 通信制でも仲間ができる
・大規模なコミュニティ
全国3万人以上の生徒がオンライン・オフラインでつながり、共通の趣味や目標を持つ仲間と出会える場が豊富です。
・主体的な交流を促進
部活動やグループワーク、キャンパスでのスクーリングなど、生徒同士が交流できる環境があります。
⑤ 自己肯定感が回復したという声
・「自分を受け入れられる」と実感
画一的な評価から解放され、自分の得意分野に集中できることで、小さな成功体験を積み重ねられます。
・心のケアも重視
メンタルサポート体制が充実しており、不登校経験者や従来の学校に馴染めなかった生徒にとって、再スタートの場・心の避難所として機能しています。
これらの「良い点」は、学び方や進路の多様性を重視する現代の高校生にとって、大きな魅力となっていることがうかがえます。
6.口コミから見えた「気になる点・注意点」
N高には多くの魅力がある一方で、入学前に理解しておきたいポイントもあります。事前に把握しておくことで、入学後のギャップを防げます。
① 自主性が強く求められる
・メリット:自由度の高い学びが可能
・デメリット:「自己管理が苦手」だと学習が滞る
全日制高校のような教師による一斉進捗管理はなく、生徒自身が学習計画を立てて実行する必要があります。自主性に差があると学習進度に大きな差が生じるため、「自由=放任」ではなく「自由=責任」ととらえる覚悟が必要です。
② 教員との距離感にばらつき
・感じられる不安:「質問しにくい」「コミュニケーションが希薄」
・背景:オンライン中心の学習スタイル上、基本的にslackでのやりとりになるためメンター(担任の先生)との接点は必要最小限。
・手厚いサポートを求める場合は、自ら積極的に働きかける姿勢が重要です。N高生の口コミとして、「大事な情報は自分からつかみにいかないといけないし、先生があまり進路サポートを積極的にしてくれなかった。」「心理的なサポートがメンターからはあまり受けられないので病んでいる学生にはおすすめしない。」といった意見がありました。
③ 行事や“青春体験”が少ない
コミュニケーションがすべてオンラインになるので、全日制のような青春を送りたい人にはあまりおすすめできません。実際の口コミとして、「N高は最低限の労力で卒業できるけど青春はないから、普通の学校っぽい生活をおくりたい人はクラーク記念国際高校がおすすめ」「N高で青春と無縁な生活をしたから、楽しそうな高校生を見ると辛くなる。」という声がありました。
④ 友達が意外とつくりにくい
N高は生徒数が約3万人と日本一多く、多様な学生が在籍しています。多様な学生がいるからこそ、自分と合う人を見つけることは難しく、さらにオンラインでのコミュニケーションになるので積極的に交流しないと友達を作ることは難しいです。N高のslackでは趣味を接点に友達を作ることが多いので、高校生が同じように行っている趣味を持っていると友達を作りやすいです。また、N高生はXでもコミュニケーションを取ることが多くあります。そのため積極的にSNSを使う人であればさらに友達が作りやすい環境です。実際の口コミとして、「娘(N高生)はガツガツ行くから友達ができたけど、そうじゃないと友達作りは厳しい環境」「自分と同じ属性の人と知り合うのが難しかった。」「ネットコースで、対面のイベントに参加してそれをきっかけに日常生活でも遊ぶ友達ができた。」という声があります。
⑤ 自主性
N高にはさまざまな学習ツール、イベントがあります。それに魅力を感じても自分でそのイベントに申し込んだり、学習ツールを利用するという自主性が必要になってきます。
逆に言えば、自分の興味や関心に合わせて自由に学べる環境が整っているため、やりたいことに積極的に取り組める人にとっては、大きな成長のチャンスになります。
ただし、自分から動かないと何も始まらないという面もあるため、周囲のサポートや自分なりのモチベーション維持の工夫も重要です。
まとめ
N高の「自由」と「個別最適化」は強力な強みですが、そのぶん「自己管理」「主体的なコミュニケーション」がカギとなります。これらの注意点を踏まえ、自分に向いているかどうかをじっくり検討してください。こんな人には向いている/向いていない
N高の教育モデルは「自主性」と「個別最適化学習」を重視するため、向き・不向きがはっきり分かれます。以下の特徴を参考に、自分に合うかどうかを判断してください。
向いている人
・自己管理能力が高い
自ら学習計画を立て、継続的に実行できる方。
・明確な目標を持っている
大学進学、プログラミング習得、起業など、具体的な「なりたい自分」がある方。
・主体的に学びたい意欲がある
受動的ではなく、自分で学びをデザインしたい方。
・デジタルツールに抵抗がない
PC・タブレットを活用し、オンライン教材でスムーズに学習できる方。
向いていないかもしれない人
・他者の管理・指示がないと動けない
教員や親からの手厚いフォローを必要とする方。
・目標設定が曖昧
高校生活や卒業後のビジョンが定まらず、選択肢に迷いやすい方。
・“高校らしい青春”を重視
文化祭や体育祭、大規模なクラス行事などを求める方。
・対面コミュニケーションを重視
オンライン中心の学びに物足りなさを感じやすい方。
リアルな声:「合う・合わない」は“自分次第”
N高は「自由」という大きなチャンスを提供しますが、その活かし方は生徒次第です。
・合う人:モチベーションを持ち、自分で学びをコントロールできる。
・合わない人:自律的な学習習慣がまだ定着しておらず、指示待ちになりがち。
「与えられる」のではなく「引き出される」教育――それがN高の本質です。自分の意欲や自己管理力を見つめ直し、「自分次第」で大きく変わる環境を最大限に活用できるかどうかを判断しましょう。
保護者の声から読み解くN高
通信制高校の選択は、生徒本人だけでなく、保護者にとっても大きな決断です。ここでは、保護者の視点からN高を評価し、入学を決めた理由や、通わせて感じた変化、そして保護者が果たすべき役割について解説します。
入学を決めた理由・迷ったポイント
実際に通信制高校を選んだ保護者の声を紹介します。
・「進学校の勉強についていけなかったこと、起立性調節障害のため朝の通学に支障をきたしたことから、不登校となり、出席日数も足りない状況となって留年が確定したところで、自分のペースで勉強ができ、かつ高校卒業資格も得られる通信制高校に通うことにしました。」
・「在学中に海外留学を希望していたが、進学予定の高校の留学制度はしばりが多く、本人の希望を満たせなかったため、留学と高校卒業が両立可能な通信制高校を選択しました。またアルバイトや課外活動に力を入れたかったため、通信制高校であれば、自分で時間をコントロールできることも選んだ大きな理由のひとつです。」
・「小学校4年生からほぼ不登校になり、学習はオンライン中心で進めてきました。中学もN中ネットコースで学習していたので、同じような環境で学習できる学校への進学を検討していた時、自然な流れでN高が選択肢になりました。」
・「心理的に学校に行きたくないと不登校になってしまい、今の学校に変わる選択肢としてN高に進学した。子どもが学校に通いたくないという点でネットコースがある学校が選択肢になりました。N高なら知名度もあるし学費も少ないからという点で子どもが決めました。」
・「海外留学中もネットでレポート提出ができ、3年で卒業できるカリュキュラムだったからです。あといろいろな学校の見学に行きましたが、娘自身がN高の雰囲気がしっくりくると言ったことも決め手でした。」
・「2年次のスクーリングが沖縄だったので、沖縄に行きたい本人がそれを決め手に選んだ」
・「スクーリングの回数が他校では週に一回などもあったが、N校では年に2回と少なかったことと、また学費も比較的払いやすい額だったこと、授業内容も通学を決めた当時のレベル的には適したものだったことが決め手となった。」
保護者がN高を選ぶ理由は、従来の学校教育では足りない個性に合わせた教育を満たしたいという思いがある一方で、その選択には「従来の学校像とのギャップ」という迷いが伴います。N高の「自由」と「自己責任」のバランスに対する保護者の理解度が、入学後の満足度に大きく影響すると言えるでしょう。N高の選択は、単なる「学校選び」ではなく、「教育観」や「子育て観」の選択でもあることを示唆しています。保護者は、N高のメリットだけでなく、その特性がもたらす「デメリット」や「親自身の役割の変化」を十分に理解した上で、決断を下す必要があるでしょう。
通わせてみての感想
子どもがN高に通った保護者の感想を紹介します。
・「受験勉強に費やす時間が確保できたのはよかったと思います。ただ、どうしても能動的に動かないと受験勉強であったり、友達を作ることが難しそうでした。N高に友達がいない中で、受験勉強のモチベーションを保つのがなかなか難しそうでした。」
・「娘の場合は自分の生活スタイルに合わせられた。通信制高校に行っていると言ったらネガティブにとらえられるけど、N高だと周りの大人におもしろがられるので大丈夫だった。」
・「高校1年のはじめからN高に通ったが、そもそも普通の高校に行けばよかったと。普通の高校に言って合わなければ通信制高校に行けばよかったという感じ。」
・「保護者もアプリでレポートの進捗確認ができるところが良かった。提出物だとか面談だとか、全てがWEB上で管理されているので、それを見逃してしまうと、卒業できなくなってしまう。」
・「N高は友だちが全国にできる。通学の移動がない。本人さえ興味があれば企業部とか投資部とかめずらしい経験が詰める。ただほっておくと運動不足になってしまう。運動部とかあれば。地元のスポーツクラブと提携するとかがあれば。ヘルス面でのサポートがあればもっとよかった。」
保護者がしておくべき心構え・サポート内容
N高での保護者の役割は、従来の「管理・指導」から「伴走・支援」へと大きく変化します。N高が「生徒の自律」を促す教育モデルであるため、保護者もまた、その自律を「側面から支える」という新しい役割を担う必要があります。
保護者がしておくべき心構えとしては、まず子供の自主性を尊重し、過干渉にならず「見守る」姿勢が重要です。定期的に子供と学習状況や学校生活について話し合い、変化に気づくためのコミュニケーションを心がけることも大切です。また、N高の教育方針やシステムを深く理解し、従来の学校との違いを受け入れる心構えも必要です。
具体的なサポート内容としては、自宅での学習に集中できる環境を整えること、子供と一緒に学習計画を立て、進捗を確認する手助けをすること、学習でつまずいた時や悩みを抱えた時に、いつでも相談に乗れる精神的なサポートを提供すること、そして学校からの連絡やイベント情報を保護者も積極的に確認することがあげられます。保護者が、N高の教育の「共同参加者」としての意識を持つことが、子供のN高での成功に繋がるでしょう。
まとめ|N高は「自分次第」で大きく変わる学校
N高は、従来の高校教育の枠にとらわれず、多様な生徒のニーズに応える新しい学びの形を提供する学校です。その特性を理解し、自分に合った選択をするためには、N高のメリットと注意点の両方を把握することが重要です。
メリット・注意点の総まとめ
N高の最大のメリットは、「学びの自由度」が高く、生徒が「やりたいこと」に時間を確保できる点です。これにより、プログラミングや動画編集といった実践的な教育に集中したり課外活動に集中できる環境があります
一方で、注意点もあります。N高では「自主性」と「自己管理能力」が強く求められ、それがなければ学習が滞る可能性があります。スクーリングは卒業に必須であり、欠席すると進級・卒業に影響が出るため、自由度が高いとはいえ、最低限の参加義務があることを理解しておく必要があります。また従来の高校のような「学校行事や青春っぽさ」を求めると物足りなさを感じるかもしれません。
N高のメリットと注意点は、一体です。N高の「自由」は最大のメリットであると同時に、それを活かすためには「自己責任」になってしまいます。N高は、生徒の成長を促す環境としての役割を果たしますが、成長するには、生徒自身の「能動性」が不可欠です。N高を選ぶということは、単にメリットを享受するだけでなく、その裏にある「注意点」も同時に受け入れる覚悟が必要です。
通信制高校を選ぶ上でのチェックリスト
N高に限らず、通信制高校を選ぶ際には、以下のチェックリストを活用し、自分自身や子供の状況を客観的に評価することが大切です。
・自己管理能力: 自分の学習を計画し、実行できるか?
・学習目的の明確さ: 何を学びたいか、卒業後どうなりたいか目標があるか?
・サポート体制のニーズ: どの程度のサポートを必要とするか?(手厚い管理 vs. 自主性重視)
・オンライン学習への適応: デジタルツールを使った学習に抵抗はないか?
・保護者の協力体制: 家庭でのサポートは可能か?
・学校行事への期待: 従来の学校のような「青春」を求めるか?
・学費と経済的負担: 継続して学費を支払えるか?
生徒自身が自分の特性を理解し、N高の教育モデルと照らし合わせることで、N高で充実した学校生活を送ることができます。

