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通信制高校に行ったら終わり? 通信制高校卒業後の選択肢と現実

2026年2月1日

通信制高校に行ったら終わり? 通信制高校卒業後の選択肢と現実

通信制高校と聞くと、「進路が限られてしまうのではないか」という不安を持つ方も多いかもしれません。しかし文部科学省や民間調査のデータを見ると、現在の通信制高校の卒業生は進学や就職など、全日制高校の卒業生と同様な進路を選んでいることがわかります。今回は、最新データをもとに進路の実態を詳しく紹介するとともに、一方で進路未決定などの課題面も正直にお伝えします。

1.通信制高校卒業後の進路データを詳しく見る


在籍者・卒業生数の増加が示す通信制高校の広がり

近年、通信制高校への注目は高まり続けています。2015年度に約18万人だった通信制高校の在籍者は、2024年度には約29万人と、10年でおよそ1.6倍に増加しました。また、学校数も2014年度の231校から2024年度には303校へと増加。全日制・定時制が減少する一方、通信制だけは規模を拡大しています。

これは、不登校を経験した人や発達特性を持つ生徒、あるいは芸能・スポーツ活動など個別の事情を持つ生徒に、既存の学校にはない柔軟な学習スタイルが求められた結果といえるでしょう。

大学・短大・専門学校への進学率は年々上昇

文部科学省「令和4年度学校基本調査」やリクルート進学総研のデータによれば、通信制高校卒業生の約4割が大学・短期大学・専門学校に進学しています。


通信制高校卒業生の大学進学率

・2015年度:13.5%(6,974人)  

・2024年度:21.2%(17,917人)


わずか10年で2.6倍近くに増加し、全日制高校との差を縮めています。また、大学・短大の通信教育部(通信制大学)への進学者も332人(2015年)→2,567人(2024年)と急増しています。
専門学校への進学も依然として人気が高く、IT・医療・美容・デザインなど「手に職」を意識した学びが注目されています。ただし、かつては通信制高校卒業後の進路で最多だった専門学校は、近年大学進学率が高まるにつれて、進学率が下がる傾向があります。

就職という道も約3割が選択

通信制高校卒業後、すぐに就職を選ぶ生徒は約3割程度と安定しています。就職先は、製造業・サービス業・販売業・IT関連など多岐にわたります。多くの学校ではキャリア教育や職場体験、インターンシップなどを実施し、社会に出る準備を支援が整っています。また、地元企業やハローワークと連携し、卒業生の就職を後押しする体制も整えている学校もあります。

進学・就職以外の道も

通信制高校の柔軟なカリキュラムを活かし、卒業後にフリーランスの動画クリエイターやインフルエンサーとして活動する学生もいます。特にYouTubeやSNSを使った発信は、在学中から始められる点で相性が良く、卒業後そのまま本業とするケースもあります。

また、海外留学や別の高校への編入、あるいは再度別の進路にチャレンジする生徒もいます。こうした「型にはまらない進路」が選びやすいのは、通信制高校ならではの強みです。


2.進路未決定・引きこもり問題

通信制高校卒業後、すぐに進学・就職に結びつく生徒が多い一方で、進路未決定のまま卒業を迎え、そのまま引きこもりや就労困難状態になる若者が一定数いるのも事実です。

その背景には、

・それまでの学校や高校在学中での不登校や体調不良

・人間関係の構築や社会的参加への苦手意識

・経済的・家庭的事情

・もともと抱えていた生きづらさ

など複合的な課題があります。

文部科学省の統計では、進路未決定者は全体の数%〜10%程度存在し、卒業後に「何もしていない状態」が長引くと社会参加へのハードルがさらに高くなるリスクも指摘されています


3.通信制高校の進路は多様化する一方で支援がカギ

通信制高校は、すでに大学・短大・専門学校への進学、就職、フリーランス活動、留学など幅広い進路を選べる場として確立されています。進学率は10年で大幅に上昇し、大学・短大への進学者数も着実に増えています。しかしその一方で、進路が決まらず引きこもりや未就労状態に陥る卒業生もいるのが現実です。

だからこそ、通信制高校を検討する際には自分にあった学校を選び、適切なサポートを受けることが必要になります。例えば不登校が続き学校に強い苦手意識を抱いている学生には「学びの多様化学校」(いわゆる不登校特例校)などの選択肢もあります。

「通信制高校だからできること」を活かしながらも、自分が望む進路選択ができる学校を一緒に探していきましょう!


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