私は高校2年生の時に、全日制高校からN高に転校しました。 転校した理由を一言で言えば、自己肯定感が低く、集団の中にいることがしんどくなってしまったからです。唯一の自信だった部活動がうまくいかなくなったこと、そして家では「学校に行かないこと」を厳しく叱られ、優秀な弟と比較され続けていたことも重なりました。
「普通」の枠の中で削れていった自信
自己肯定感についてはもともと低い方でしたが、高校2年生になった頃からさらに自己否定感が強まり、自分のルックスを過剰に気にするようになってしまいました。きっかけは、クラスの男子が女子の容姿にランキングをつけているのを聞いてしまったことです。「自分も悪口を言われているんじゃないか」「ブスだと思われているのではないか」と疑心暗鬼になり、ルッキズムの悩みをこじらせて過食嘔吐が始まってしまいました。
追い打ちをかけたのが、居場所だった部活動です。顧問の先生との関係が悪化したり、自分のポジションをうまく務められなくなったりして、そこでも陰口を言われているのを耳にし、完全に自信を失ってしまいました。
家も安らげる場所ではありませんでした。学校に行こうとすると体調が悪くなり、吐いてしまうこともあったのですが、保守的な母親からは「仮病だ」と決めつけられ、けちょんけちょんに言われてしまう。どこにも逃げ場がなく、当時は希死念慮がどんどん強まっていく毎日でした。
N高への転校と、1年間の「浪人生活」
こうした限界を迎え、2年生の11月にN高へ転校しました。そこからは、大学受験に向けて勉強と単位取得を進める生活を始めました。志望校は、知名度と学べる内容を基準に選択。当時は志望校に受かるほどの学力はありませんでしたが、そこから1年間、ほぼ「浪人生」のような生活を送ることで、なんとか合格を勝ち取ることができました。
進学先は、関西にある私立大学の文学部です。 そして大学3年生から就職活動を始め、無事に内定を獲得して今、卒業を迎えようとしています。
就職活動で「通信制高校卒」は不利になるのか
業界を絞らず約40社ほど受けましたが、結論から言うと、「通信制高校卒業」という経歴が就職活動に不利に働くことは、ほぼありませんでした。
ただ、大学のキャリアセンターに聞いた話では、超エリート層をターゲットにしている超最難関企業などでは、もしかしたら通信制の経歴が引っかかるケースもあるかもしれません。しかし、一般的な就職活動においては、高校の経歴よりも「大学の学歴」や「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」など、大学生活をどう過ごしたかがはるかに重要視されます。
面接では、そもそも「なぜ通信制高校へ転入したのか」を聞かない会社も多くありました。企業側が懸念するとすれば「ストレス耐性の有無」だと思いますが、それは面接前の適性検査や、面接での受け答えの中でストレス耐性がある程度あることを示すことができれば、全く問題になりません。
もし転入の理由を聞かれたとしても、きちんと自分の言葉で理由を説明できればマイナスにはなりませんでした。たとえ理由が「不登校」のようなネガティブなものだったとしても、今はそこから回復し、前を向いていることを示せれば大丈夫です。
振り返って思うこと
実際に就活を終えて思うのは、受験勉強以外にも、アルバイトや部活動など「高校生時代に力を入れたこと」を何か一つ持っておけばよかったということです。就活で聞かれることもありますし、何より自分の引き出しを増やすという意味でも、勉強以外の活動も大切にすればよかったな、と感じています。
通信制高校への転校を考えている皆さん。「通信制だから将来が不利になる」と怖がる必要はありません。大切なのは、選んだ場所でその後どう過ごすか。私のように、遠回りしても納得のいく進路を切り拓くことは十分に可能です。

