「学校が苦しかった」からの、進学先の選択
小中学校にはほとんど通えていなかったという彼。中学校は1度しか登校できず、高校は通信制高校に行くことに決めました。
「“普通の高校”に行ける気がしなかった。プログラミングを勉強していたのもあり、自由な雰囲気でITに力を入れているっていうN高に惹かれました。」
クラーク記念国際高等学校や自由の森学園高等学校も進学の選択肢になりました。しかしクラーク記念国際高等学校のザ・高校という雰囲気が苦手で、自由の森学園高等学校は自然と芸術を押し出していると感じ、当時の志向と異なるため選びませんでした。
N高では友達が欲しいと思ったことと、東京に通学したいということで週3回の通学コースを選択しました。ただ、生徒にどんな人がいるのかイメージが湧かなかったといいます。
通学コースの現実と、ネットコースへの転向
「自由で楽しい」という期待を胸に入学したN高の通学コース。
しかし、現実は少し違いました。
「キャンパスにいたのは2〜3人で、社交的な人が少なくて、思ったように友だちもできなかった。」
教室は自由に利用してよかったものの、あまり長時間過ごすことはなかったといいます。
時間割は厳しく、遅刻にも細かい指導があったといいます。期待していたプログラミングの授業も初学者向けの者が多く、今までプログラミングを勉強していた分自分にあったレベルの授業が受けられませんでした。
N高ではPBLという課題解決型のグループワークを用いた授業がありましたが、周りはあまり積極的に取り組んでいる人は少なかったそうです。そこでカリキュラムが役に立っているように感じたことや、先生のクオリティも低く、ちゃんと見てくれるように感じなかったことから、次第に「通学する意味ってあるのかな」と感じるようになりました。その後は1年で通学コースからネットコースへ切り替えました。
その中で彼はプログラミングをしたいという理由で、インターンシップを探し、アプリ開発の長期インターンシップに参加することに。働きながら「高卒資格をとる」ための環境としては、N高は逆に合理的だったと話します。
ではN高ネットコースの学習はどのようなものだったのでしょうか。N高の単位取得はZENstydyn(旧N予備校)で指定の科目の動画を視聴し、確認問題のようなレポートを提出したのち、年5日ほどのスクーリングで授業を受け、期末試験を受けます。
「N高の単位取得は簡単でした。レポートで分からない問題があったら動画を見返したり、slack(N高で使われる連絡ツール)で聞いたりしました。でもスクーリングは家から遠いし、朝が早いし大変でした。テストも全然わからなかったです。」
期末試験では30点以下で赤点となり、補修を受けなければなりません。補習はGoogleフォームで行い、教科書を見ながら解くことができるためテストより簡単だったそうです。
また、ネットコースの中で、自分に合う人を見つけることは難しかったといいます。今も連絡を取っているのは通学コースの時の人と、Xで出会ったN高生でした。
高校生の内からITエンジニアとして長期インターンを経験。その経験が就職・転職にそのまま活きている。
N高で紹介してくれる長期インターン先もありますが、彼は自分で探して始めたアプリ開発の長期インターンでITエンジニアとして経験を積みました。
インターン先では「話題のN高出身!?面白いね!」と先輩方にかわいがってもらえたそうです。N高のネットコースで学業は効率的に済ませ、長期インターンに集中する日々を送りました。
そして、進路検討の際にはそのまま長期インターン先で就職を決めました。長期インターンの先輩に「卒業後もこのまま一緒に働かないか?」とすすめられ、迷うことなく就職を決めたそうです。
「大人ってすごそうで、かっこよく見えた。インターンで働くことは楽しみでした。」
現在は、そこで知り合った同僚が立ち上げた会社に転職し、引き続きエンジニアとしてIT業界で活躍しています。
「通信制だったからこそ、働く時間をたくさん取れた。高校生活って感じではなかったけど、今の働き方につながってるし、結果的に良かったなと思います。」
「“合う人”を見つけるのが一番難しい」
通信制高校を検討している方へメッセージを伺いました。
「そもそも普通の高校に行けばよかったと思っています。通信制高校はいつでもいけるけど全日制の普通の高校はいつでも入れないから、そこでチャレンジしてから通信制高校を選択するのもいいと思います。普通の高校に行ってからでも、合わなかったら通信に来ればいい。」
高校生の時から始めたインターンシップで就職を決め、今も働く彼。「働くことが楽しい」と言い切れるその姿が、通信制高校の持つ可能性を伝えてくれました。

