1. クラス編成の多様性
通信制高校の基本的な学習スタイルは、自宅でのレポート学習と、個人単位での単位修得です。そのため、全日制高校のように学年やクラスでまとまって行動する機会は少ないのが一般的です。
① クラス制がない学校
・特徴
登校日(スクーリング)ごとに集まる生徒の顔ぶれが異なり、授業も自分の履修科目に合わせて受講するため、特定の「クラス」に所属するという意識は薄くなります。
・メリット
特定の人間関係に縛られることなく、自分のペースで学習に集中したい生徒に適しています。
「学習環境は、知り合いがあまりいなく、一目も気にならずに過ごすことができた。あっさりとした距離感だったのも、逆を言えば良かったのかもしれません。」(長野県立長野西高等学校通信制・卒業生)
②クラス制がある学校
・特徴
特に週3日〜週5日通学するコースや、サポート校では、生徒が特定のクラスに所属し、クラス担任やホームルームが設定されています。
・メリット
規則正しい学校生活を送りたい人や、友人と交流する機会を積極的に持ちたい人に適しています。
「様々な年代の人と一緒に学ぶ環境を知れたことなど、自分にとって価値のある経験ができたと思う。一般的に高校生にあたる15歳〜18歳の他に、高校を留年や退学したのちに再度高卒を目指して学んでいる20代の生徒、アルバイトで働きながら学んでいる30代の生徒、中卒で就職し定年後に入学した60代の生徒などが自分のクラスにはいた。学校のサポートがあることで安心して勉強に集中できたので満足している。」(宮崎県立宮崎東高等学校・卒業生)
2. 少人数制のメリット
「1クラス10人未満」や「10人〜20人程度」といった少人数制を採用している学校は、特に手厚いサポートを重視する生徒や保護者から選ばれています。
生徒一人ひとりに先生の目が行き届きやすく、学習の遅れや心の変化に気づいてもらいやすい環境です。また人間関係で悩んだ経験のある生徒にとって、大人数での集団行動よりも、少人数で落ち着いた環境は大きな安心感につながります。生徒数が少ないキャンパスでは、先生が生徒をよく把握しているため、アットホームな雰囲気が生まれやすく、相談事もしやすくなります。
「少人数制の授業だったため、先生が一人ひとりの理解度に合わせて丁寧に教えてくれました。レポート作成や定期試験に向けた学習の進め方についても、個別にアドバイスを受けられるため、計画的に準備を進めやすかったです。」(長野県立長野西高等学校通信制・卒業生)
「教室はビル型なので、全日制の高校に比べたら広さや設備には劣ると思うが、教室数も多く広いのであまり窮屈さは感じませんでした。子ども自体、登校と自宅学習のバランスが合ってたので無理なく卒業できたと思います。」(八洲学園高等学校・保護者)
3. 大人数制のメリット
「1クラス21人〜30人」やそれ以上の生徒が在籍する学校は、活発な交流や多様な価値観に触れる機会を求める生徒に適しています。
生徒数が多いほど、年齢や地域、興味関心を持つ分野が多様な生徒と出会う機会が増えます。大人数制の学校は、体育祭や文化祭といった大規模なイベントを盛大に実施できる傾向があり、「高校生活の思い出」を求める生徒にとっては大きな魅力となります。また、大人数の中で大学進学を目指す生徒が多いコースでは、互いに刺激し合い、学習モチベーションを高めることができます。
「オープンキャンパスで在校生の先輩が、優しく対応してくださったことが決め手です。先輩方は、のびのび笑いながら過ごしていて、ここなら中学時代不登校だった私でも高校卒業資格を取得できるかもしれないと感じました。」(明秀学園日立高等学校・卒業生)
しかし、人数制の学校では、先生と生徒の距離が遠くなりがちです。特に通学頻度が少ないコースの場合、自分から積極的に質問や相談をしないと、サポートが手薄になる可能性があります。
4.実際の学校のクラス制
人気な学校の通学コースがクラス制か、またクラスの規模について解説します。
① N高等学校
N高等学校の通学コースでは、固定されたクラス制はなく、通学日数に基づいた授業編成を採用しています。 クラス制はないものの、キャンパスという空間がクラスに代わるコミュニティになっています。
②ルネサンス高等学校
ルネサンス高校は、基本的にオンラインなので基本的にクラス制ではありません。
「全てがオンラインの授業で、リアルタイムで出席する必要もないため、体調不良でも欠かすことなく出席することができました。期限はありましたが、好きな時間に授業を受けてレポートを提出できる環境でした。人とのコミュニケーションは直接取ることがないため、コミュニケーションが苦手な私にとっては私にとっては合っていました。」(ルネサンス高校・卒業生)
③クラーク記念国際高等学校
クラーク記念国際高等学校は多くのキャンパスで全日制に近い「クラス制」を導入しています。 通学型の通信制高校として、1クラス20〜30名程度の少人数編成に対し、それぞれ担任の先生がつく体制を整えています。規則正しい時間割に沿って授業を受けるスタイルにより、安定した生活リズムの中で学習に励むことができます
④ 飛鳥未来高等学校
飛鳥未来高校は登校頻度に応じたクラス編成があります。週5日コースや週3日コースではクラス制を設けており、人数は比較的少なめです。人数の目安は10人〜30人程度のクラス規模で、キャンパスによって異なります。
⑤第一学院高等学校
第一学院高校は、生徒一人ひとりに寄り添った指導を重視した編成が特徴です。通学コースや個別指導コースでは、少人数制のクラス編成やグループ指導が中心となります。1クラスあたり10人〜20人程度で、先生の目が行き届きやすい環境です。
⑥ おおぞら高等学院(屋久島おおぞら高等学校)
おおぞら高校は、「マイコーチ制度」と少人数のクラス制を組み合わせています。
・クラス制を取り入れつつ、生徒一人ひとりに担当の先生(マイコーチ)がつきます。先生と生徒の距離が非常に近いのが特徴です。
・ 1クラスあたり10人〜20人程度の少人数で、アットホームな雰囲気づくりを重視しています。
5. 学校選びの際の「クラス人数」チェックリスト
学校見学や個別相談では、単に人数を聞くだけでなく、その人数がどのように学習に影響するかを確認しておきましょう!
「クラス制はありますか?ある場合、1クラスの平均的な人数は何人ですか?」
「登校日(スクーリング)の授業は、常にそのクラスのメンバーで受けますか?」
「担任の先生は、何人の生徒を担当していますか?(先生1人あたりの生徒数)」
まとめ 規模感と目的の合致が成功の鍵
通信制高校の「クラス人数」は、あなたの学習のしやすさ、友人との関わり方、そして高校生活の雰囲気を決める重要な要素です。
・手厚いサポートと安心感を求めるなら少人数制。
・多様な交流と刺激を求めるなら大人数制。
ご自身の性格や、高校生活で最も優先したい目的に合わせて、最適な規模感を持つ学校を選ぶことが、充実した3年間を送るための成功の鍵となるでしょう。

