通信制高校お役立ち情報

【通信制高校の進路】後悔しないための学校選びと進路サポートの見抜き方

2026年2月1日

【通信制高校の進路】後悔しないための学校選びと進路サポートの見抜き方

通信制高校への入学を検討する際、「自分のペースで学べる」というメリットの一方で、多くの保護者や生徒が抱くのが「卒業後の進路はどうなるの?」という不安です。 この記事では、パンフレットの数字だけでは見えてこない「進路決定のプロセス」に切り込みます。学校が手厚く導いてくれたのか、それとも生徒が自力で勝ち取ったのか。その違いを見極め、あなたのタイプに合った学校選びをするための決定版ガイドです。

1. 通信制高校の進路は「進学」が主流に

かつて通信制高校は「高卒資格の取得」が目的とされがちでしたが、現在はその役割が大きく変化しています。 文部科学省の「学校基本調査」によると、通信制高校卒業後の進路状況は以下の通りです。


・四年制大学への進学:約27%

・専門学校などへの進学:約25%


合計すると約52%、つまり半数以上が進学を選んでいます。通信制高校は「進学のための選択肢」として広まっています。 一方で、就職を選択する割合は約15%と低下傾向にありますが、学校のパイプを活かした就職も重要な選択肢です。

2. 大学進学は「学校のおかげ」か「自分の努力」かを見極める

大学進学を目指して学校を選ぶ際、最も重要なのは「進学実績」の数字そのものではなく、「どのような課程で合格したか」というプロセスです。 通信制高校での受験スタイルは、大きく「自走型」と「伴走型」の2つに分かれます。


①時間を武器にする「自走型」(通信制 + 塾・予備校・独学)

「学校の授業」には受験対策を求めず、通信制特有の「自由な時間」を最大限に活用するスタイルです。


・特徴

学校のレポートは最低限に、空いた時間を予備校や難関大対策の勉強にあてる。


・向いている人

自分で計画を立てられる人、すでに通いたい(通っている)塾がある人、集団授業よりも自分のペースでどんどん進めたい人。


・注意点

進学実績が良いからといって、必ずしも「指導力が高い」わけではありません。単に「勉強時間を確保できたから合格した(=学校は干渉しなかった)」というケースも多いのです。


「大学受験のサポートはそれほど手厚くない点です。通信制であるので、どちらかというと高校レベルすら危うい人たちを優先しているため、自主的に行うことでしか大学受験対策はできませんでした。」(N高・卒業生)

「大学受験は塾を頼りにした。AO入試で入ることを決めていたので、国数英のみを勉強しました。英語はほぼ0から中学校1年生からもう一度始めるような感じだった。夕方や夜で個人マンツーマンで学習するスタイルだったので、なんとかこなせた。マンツーマンだったので自分の学習の遅れをあまり気にせずに自分のペースで頑張れた。」(八洲学園高校・卒業生)


②学校に頼る「伴走型」(進学特化コース・サポート校)

全日制高校のように、学校(または連携するサポート校)の先生が手厚く指導してくれるスタイルです。


・特徴

学校の時間割の中で受験対策授業が行われ、先生が進捗管理やメンタルケアまで一括で行う。


・向いている人

自分一人ではサボってしまいそうな人、勉強のやり方から教えて欲しい人、先生と二人三脚で頑張りたい人。


・注意点

「授業の質」が直結します。講師は志望校のレベルを教えられるか、質問はしやすいか、志望校に合わせたカリキュラムがあるかを確認する必要があります。


「高校3年生の時の担任の先生が進路に強く、特に推薦や総合型選抜を推していて、志望理由書の作成や面接練習など多くの場面でサポートをしてくれて、最終的に第1志望に合格出来た。」(クラーク記念国際高校・卒業生)

「先生が志望校の話で、逆算してすすめてくれたので、2年時に英検取っちゃおうとか、この時期までにここまで終わらせておこうって感じの戦略を立ててくれた。効率よく受験勉強を進めることができたので通信制高校を選んでよかった。」(トライ式高等学院・卒業生)


ここが重要!実績の「中身」をチェックする質問

説明会では、単に「◯◯大学への合格者はいますか?」と聞くのではなく、以下のように聞いてみてください。

「その合格した生徒さんは、学校の授業メインで合格しましたか? それとも予備校に通っていましたか?」

・「通信制高校の授業だけで、一般入試レベルの学力はつきますか?」

このような質問でその学校が「時間を提供する場(自走向き)」なのか、「教育を提供する場(伴走向き)」なのかが分かります。


3. 就職:「求人票がある」と「就職できる」は違う

高校生の就職活動は、大学とは異なり「学校斡旋」が中心です。ここで差がつくのは、学校が持つ「企業とのパイプ(データ)」と「マッチング力(ノウハウ)」です。

仕組みがあるか vs 仕組みが使われているか

多くの学校が「就職サポートあり」「求人検索システムあり」と謳っていますが、重要なのはその実効性です。


・情報提供の質

単にネット上の求人を閲覧できるだけなのか、あるいは学校独自の「非公開求人」や、過去の卒業生が活躍している企業からの「指名求人」があるのか。


・支援内容

 通信制の生徒は登校日数が少ないため、先生が生徒の適性を把握しにくい側面があります。そのハンデを埋めるために、個別の面談や職業適性検査、面接同行などのサポートをしてくれるかが勝負を分けます。


「自分の苦手なことを理解してくれていて相談には丁寧に答えてくれる。就職のサポートもしっかりしてくれたおかげで困ることなく就職につけた。」(横浜修悠館高校・卒業生)

「就職の面接の遅刻をしてしまって、その遅刻癖に、就職検討先に面接先まで先生が連れて行ってくれたこともあるし、面接の日には遅刻しないか?大丈夫か?というのを何回も電話してくれたり、非常にきめ細かいサポートを受けた。面接用の写真の手配まで一緒にやってくれた。」(令和さくら高等学院・保護者)

4. 本当に役立つ学校を見抜くための「実態チェックリスト」

パンフレットやWebサイトの「表面的な情報」ではなく、「実態」を確認するためのチェックポイントです。

① 「仕組み」が形骸化していないか?

「キャリアカウンセリングあり」「進路相談室あり」とあっても、実際に生徒が使っていなければ意味がありません。


・確認方法

「昨年度、進路相談室を利用した生徒は何人くらいいますか?」「面接練習は一人平均何回くらい行いますか?」と具体的な「利用実績」を聞いてみましょう。答えに詰まる場合は、仕組みが形骸化している可能性があります。

② 情報の「鮮度」と「届け方」

通信制高校では、生徒が毎日学校に来るとは限りません。


・確認方法

先生に「進路情報はどのように生徒に周知されますか?」と聞いてください。校内掲示板に貼るだけでは、登校しない生徒には届きません。

専用アプリやメール、SNSなどで積極的に情報発信を行っている学校は、進路指導への本気度が高いと言えます。学校にあまり登校しない学生でも情報をキャッチできる仕組みが必要です。また、キャンパス見学時に掲示板のポスターが数年前のものでないかも要チェックです。

③内部推薦の実態を確認する

通信制高校の中には、大学や専門学校を運営する大きな教育グループ(学校法人)の系列校として運営されている学校があります。 こうした学校では「内部推薦」や「優先入学制度」が大きな魅力ですが、ここでも「制度がある」ことと「自分がその制度を使える」ことは別問題です。

・「出席率」の壁 

通信制高校を選ぶ生徒の中には、毎日通うことが苦手な生徒もいます。しかし、内部推薦の条件に「全日制同様の出席率」や「スクーリングの皆勤」が求められる場合があります。「不登校でも大丈夫」と言われて入学したのに、「内部推薦を使うなら、この基準の出席日数がないとダメ」と後から言われないよう注意が必要です。

・学部・学科の「枠」 

「◯◯大学の系列」と大きく宣伝していても、内部推薦で行けるのは「不人気学部だけ」だったり、看護や医療などの「人気学部は対象外(または極めて枠が少ない)」というケースがあります。「自分が行きたい学部・学科へのルートが確約されているか」を事前に確認しましょう。

「元々卒業後の進路として気になっていた専門学校の系列だったことが、入学の決め手です。」(飛鳥未来高校・卒業生) 

・「内部進学を希望した生徒のうち、実際に進学できた割合(合格率)はどのくらいですか?」

・「内部推薦を受けるための『成績基準(評定)』と『出席要件』を具体的に教えてください」

この質問に対して明確な数値(評定平均3.5以上、など)を答えてくれる学校は安心できます。


まとめ

通信制高校の進路選びで失敗しないための結論は、「学校に何を期待するか」を明確にすることです。

・難関大を目指し、予備校でバリバリやりたい

→ 「自走」を邪魔しない、自由な時間の多い学校・コースを選ぶ。(学校の授業には過度な期待をしない)

・勉強の習慣づけから手伝ってほしい・推薦を狙いたい

→ 面倒見の良い「伴走型」の学校・サポート校を選ぶ。(先生との距離感やサポートの手厚さを口コミで確認)

・就職したい

→ 求人票の数だけでなく、面接指導や履歴書添削の「回数・具体性」を確認する。

「進学率」や「就職率」といった数字の背後にある、それぞれの生徒の「ストーリー」を想像してください。学校説明会では遠慮せず、「この実績はどうやって出したのですか?」と踏み込んで聞いてみることが、あなたの将来を守る一番の方法です。


その他の特集ページ

特集ページ一覧を見る →