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運動が苦手でも大丈夫?通信制高校の体育スクーリング完全解説

2026年2月25日

運動が苦手でも大丈夫?通信制高校の体育スクーリング完全解説

通信制高校への進学や転入を検討する際、多くの方が抱く不安の一つが「体育のスクーリング(実技授業)」です。 「運動が苦手だけどついていけるかな?」「どんな種目をやるんだろう?」「一人で参加しても浮かないかな?」といった疑問や不安は、通信制高校を検討する方にとって非常に切実なものです。 実は、通信制高校の体育は全日制とは評価基準も雰囲気も全く違います。バドミントンやボウリングといった初心者向けの種目から、座学のみで単位が取れる学校まで、その実態は驚くほど柔軟です。 本記事では、通信制高校の体育スクーリングの仕組みから具体的な内容、運動が苦手な方への配慮まで、徹底解説します。この記事では実際の体験談を交えながら、知られざる体育スクーリングの全貌を明らかにします。

1. 通信制高校の体育スクーリングとは?単位修得の仕組みと重要性

まず、なぜ通信制高校で体育の実技を受ける必要があるのか、その基本的な仕組みから整理していきましょう。

卒業のために避けて通れない「面接指導」

通信制高校を卒業するためには、3年以上の在籍、74単位以上の修得、そして30単位時間(1単位時間=50分)以上の「特別活動」への参加が必要です。体育は、この「単位修得」のために必須となる科目の一つです。

通信制高校の学習は「レポート(添削指導)」「スクーリング(面接指導)」「単位認定試験」の3本柱で構成されています。体育の場合、教科書を読んで問題を解く「レポート」に加えて、実際に先生から指導を受ける「スクーリング」が法律(学校教育法施行規則)で義務付けられています。

体育の必要出席時間

一般的に、保健体育の単位を修得するためには、1単位あたり年間で5時間〜10時間程度(学校により異なる)の実技出席が必要となります。全日制高校のように「毎週2回必ず体育がある」というわけではなく、決められた回数をクリアすれば良いため、スケジュール管理がしやすいのが特徴です。

スケジュール例

  • NHK学園高等学校: 全国各地の協力校でスクーリングが行われます。基本は月に1〜2回程度のスクーリングの中で体育が組み込まれており、年間で必要な時間を計画的に消化していきます。

    バドミントンや、バスケなどで周りとのコミュニケーションが必要でした。コミュニケーションは苦手ですが、運動が好きだったので辛くなかったです。」(NHK学園高等学校・卒業生

    「体育館が全館空調だったので夏や冬暑い寒いで苦しむことがなかったので良かった。ちょっと今日は気が乗らないぐらいの理由でも見学させてくれる柔軟な教員が担当してくれていたのでそれも良かった。」(NHK学園高等学校・卒業生保護者)

  • ルネサンス高等学校: 「集中スクーリング」というスタイルを採用しており、年に4日程度の登校でまとめて単位を履修します。年に1回の「集中型」、2回もしくは複数回に分けて参加する「分割型」など、希望に合わせて日程を選ぶことができます。その期間中に体育の実技も集中して行われるため、数日間だけ頑張れば単位が取れる仕組みです。

    スクーリングの時に数日間だけ他の生徒と顔を合わせますが、その場限りの交流になりがちです。」(ルネサンス高等学校・在校生


2. 実際のカリキュラムは?

「体育=きつい運動」というイメージがあるかもしれませんが、通信制高校の体育はバラエティに富んでいます。生徒の体力差や好みに配慮し、楽しく参加できる工夫が凝らされています。

定番のスポーツ種目

多くの通信制高校で採用されているのは、初心者でも取り組みやすく、かつ安全な種目です。

  • バドミントン・卓球: 通信制高校の体育で最も人気がある種目です。激しい接触がなく、自分のペースで動けるため、運動が苦手な生徒からも支持されています。

  • ソフトバレーボール: 柔らかいボールを使用し、突き指などの怪我のリスクを抑えつつ、チームプレイを学びます。

  • ヨガ・ストレッチ: 激しい運動が困難な生徒でも、体調に合わせて参加できるプログラムとして導入されることがあります。

  • ボッチャ・モルック: 近年、共生社会への理解を深めるために導入する学校が増えています。体力差が勝敗に直結しないため、車椅子の生徒や体力に自信のない生徒も一緒に楽しめます。(クラーク記念国際高等学校など)

    「スクーリングは座学以外に体育(球技)や、体験授業(私の場合は水引きを作った)があり楽しかった。」(第一学院高等学校・卒業生)

学外施設を利用した体験型体育

学校の体育館だけでなく、地域の公共施設やレジャー施設を利用するケースも多いです。

  • ボウリング: 多くの通信制高校で「ボウリング大会」が体育の授業としてカウントされます。(つくば開成高等学校・精華学園高等学校など

  • ウォーキング・散策: 地域の歴史的な街並みや公園を歩きながら、身体活動量を確保するスタイルです。


3. 運動が苦手・人見知りでも大丈夫?安心して参加するためのポイント

通信制高校を検討する方の中には、「中学時代、運動ができなくて体育の時間が苦痛だった」「不登校経験があり、集団行動が怖い」という方が少なくありません。しかし、安心してください。通信制高校の体育は、全日制とは「評価の基準」と「雰囲気」が全く異なります。

評価は「技術」ではなく「参加姿勢」

全日制高校では技術や身体能力が成績に大きく影響することがあります。しかし、通信制高校の体育スクーリングの目的は、あくまで「身体を動かす機会を持ち、健康への関心を高めること」にあります。 そのため、多くの学校では「時間通りに出席し、最後まで意欲的に参加しているか」を重視します。スポーツが得意である必要は全くありません。

「おひとり様」での参加が当たり前

通信制高校には、さまざまな背景を持つ生徒が集まります。

  • 普段は働いている社会人

  • 大学進学に向けて予備校に通っている生徒

  • 対人不安があり、自分のペースを大切にしたい生徒

そのため、スクーリング会場では「特定のグループが固まって騒いでいる」というよりも、それぞれが淡々と、あるいは落ち着いた雰囲気で参加していることが多いです。一人で参加しても目立つことはありません。

「スクーリングの体育で普段会わない同級生と授業を行うので、仲良くなる事もあれば、よそよそしく授業が終わる事もあります。」(ルネサンス大阪高等学校・在校生保護者)

合理的配慮と柔軟な対応

心身の状態により、どうしても激しい運動ができない場合は、事前に相談することで配慮を受けられるケースがあります。

  • 見学によるレポート課題: 体調不良や怪我、持病がある場合、見学をしながら内容を記録し、レポートを提出することで出席扱いになる場合があります。

  • 少人数クラス: 大人数が苦手な生徒のために、時間帯を分けたり、少人数での実施を心がけたりしている学校もあります。


「サポートについては、特別な配慮が必要な子は、できる範囲で対応してくださっていました。」(明秀学園日立高等学校・卒業生)

「人との関わりが苦手な子など配慮が必要な人へのサポートもありました。」(トライ式高等学院・卒業生)

飛鳥未来高等学校:体育の授業を「実技」と「座学」に分かれて実施しており、自分で選んで受けられます。運動が得意でない方は、なんと座学のみで単位を習得することも可能です


4. スクーリング当日の流れと準備すべき持ち物

いざスクーリングに行くとなった時、慌てないための準備と当日の流れを確認しておきましょう。

当日の一般的なスケジュール(例)

  1. 受付: 会場に到着したら、学生証を提示して受付を済ませます。

  2. 着替え: 指定の更衣室で運動着に着替えます。(※更衣室がない・使えない場合は家から着ていきます。)

  3. 準備体操: 全体でストレッチや軽いランニングを行います。

  4. 種目の説明: 先生からルールの説明を受けます。

  5. 実技: 実際にスポーツやエクササイズを行います。

  6. 振り返り(レポート記入): その日の感想や学んだことを、その場でプリント(スクーリング報告書)に記入して提出します。

  7. 解散: 後片付けをして終了です。

準備すべきもの

多くの通信制高校には「指定のジャージ」がありません。以下のものを自分で用意するのが一般的です。

  • 動きやすい服装: Tシャツ、ハーフパンツ、ジャージなど。派手すぎないものであれば、私服に近いスポーツウェアで構いません。

  • 室内用シューズ: 体育館で行う場合は必須です。中学時代のものや、安価なスニーカーで十分ですが、「外履きとしっかり区別されていること」が重要です。

  • 飲み物: 水分補給は各自で行います。

  • タオル・着替え: 汗をかいた時のために。

  • 学生証・筆記用具: 受付や報告書の記入に必要です。


5. 通信制高校ならではのメリットと注意点

体育スクーリングを通じて得られるものは、単なる単位だけではありません。

メリット:意外な交流のきっかけ

普段、自宅学習が中心の通信制高校生にとって、スクーリングは同じ学校の生徒と顔を合わせる数少ない機会です。体育でダブルスのペアを組んだり、チームで声を掛け合ったりすることで、自然と会話が生まれ、友人ができることもあります。 「友達を作らなきゃ」と気負う必要はありませんが、身体を動かしながら自然に生まれるコミュニケーションは、ネット上のやり取りとはまた違った心地よさがあります。

「体育などの体を動かす授業もあり、同じ授業を取っている人たちとのコミュニケーションもとることができた。」(宮崎県立宮崎東高等学校・卒業生)

「体育や家庭科などの実習は全日制と変わらない内容で行っていたため、通信制にしてはクラスの仲が良かったように感じます。」(目黒日本大学高等学校通信制・卒業生)

注意点:日程や場所の確認を怠らない

通信制高校で最も気をつけなければならないのが、「スクーリング日程の予約と確認」です。 体育は実施場所(体育館など)を借りて行うため、回数が限られています。もし出席できなかった場合、次回のチャンスが数ヶ月後になることも珍しくありません。特に卒業年次の生徒は、体育の単位を落とすと卒業が延びてしまう可能性があるため、余裕を持ってスケジューリングしましょう。

「スクーリングの開催場所が内容によっていろんな場所なので集合時間や場所によっては行くのが困難な場合もあります。」(あずさ第一高等学校・在校生保護者)

「スクーリングは遠方の方は宿泊。近場の方は通学ですが、真夏の炎天下で体育があるので、熱中症や体調面の不安が常にあります。」(近畿大阪高等学校・中途退学保護者)


まとめ:あなたのペースで、健やかな高校生活を

通信制高校の体育スクーリングは、決して怖いものではありません。むしろ、日頃の運動不足を解消し、心身をリフレッシュさせるための場として機能しています。

  • 運動神経は関係ない

  • 初心者でも楽しめるレクリエーションが充実している

  • 一人での参加も温かく迎え入れられる

  • 配慮を受けられる学校が多い

これらの特徴を知ることで、少しでも安心していただけたのではないでしょうか。もし、特定の学校の体育の授業内容が気になる場合は、ぜひ学校説明会やオープンキャンパスで「体育はどんな雰囲気で行われていますか?」と質問してみてください。

通信制高校といっても、体育の取り組み方は学校ごとに大きく異なります。自分の体調やペースを大切にしたいなら、無理のない形で参加できる体育スクーリングを用意している学校を選ぶことが安心につながります。 あなたに合った環境を見つけることで、学び全体がより心地よいものになっていきます。

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