通信制高校から専門学校へ進学できる?AO入試の実態と面談で見られるポイントを口コミから解説
通信制高校を卒業して専門学校へ進学することは、制度上まったく問題ありません。高等学校卒業資格を取得すれば、多くの専門学校の出願資格を満たせます。
また、専門学校の入試は大学入試のように学力試験で厳しく選抜されるケースばかりではありません。多くの専門学校では、AO入試・総合型選抜・推薦入試などを通じて、本人の意欲や進学後の適性を確認する形が中心です。
ただし、「ほとんど落ちないから安心」と考えるのは少し危険です。専門学校側が見ているのは、偏差値や学力というよりも、毎日または決められた頻度で通学できるか、先生やクラスメイトと最低限の会話ができるか、授業や実習を継続できそうかという点です。
この記事では、当サイトアンケートに寄せられた通信制高校の口コミも参考にしながら、通信制高校から専門学校へ進学する際の実態、AO入試で見られやすいポイント、進学前に確認しておきたいことを整理します。
通信制高校から専門学校へ進学することはできる?
通信制高校を卒業して高等学校卒業資格を取得すれば、専門学校へ進学できます。
専門学校の多くは、高卒または高卒見込みであることを出願条件にしています。そのため、通信制高校だからという理由だけで、専門学校への進学が不利になるわけではありません。
むしろ、通信制高校で自分のペースを整えながら高校卒業を目指し、その後に美容、調理、製菓、IT、保育、医療事務、デザイン、動物、福祉などの専門分野へ進む人は少なくありません。
大切なのは、通信制高校出身かどうかではなく、専門学校に入った後の生活を具体的にイメージできているかです。
専門学校の入試はAO・総合型選抜が中心になりやすい
専門学校進学では、AO入試や総合型選抜を利用するケースが多くあります。
AO入試では、学力試験で高得点を取ることよりも、次のような点を確認されることが一般的です。
- なぜその分野を学びたいのか
- オープンキャンパスに参加しているか
- 学校の内容を理解しているか
- 入学後に通学を続けられそうか
- 授業や実習に参加できそうか
- 先生や周囲と最低限のやり取りができそうか
- 生活リズムを整える意思があるか
つまり、専門学校の入試は「落とすための試験」というより、入学後にミスマッチが起きないかを確認する場に近いです。
通信制高校から専門学校へ進学する場合も、「通信制高校だから不利」というより、面談や面接で通学・学習・人間関係の見通しをどう説明できるかが大切になります。
通信制高校から専門学校進学で見られやすいポイント
1. 専門学校に通い続けられるか
専門学校は、通信制高校よりも通学頻度が高くなることが多いです。
特に、美容、調理、製菓、医療、保育、動物、スポーツ系などは、実習や対面授業が多くなります。週に数日、場合によっては平日ほぼ毎日通う生活になることもあります。
そのため、専門学校側は面談で次のような点を見ています。
- 朝起きて通学できるか
- 欠席が続きそうな不安はないか
- 電車やバスで通える距離か
- 体力面・精神面で無理がないか
- 通信制高校時代の生活リズムをどう整えていくか
通信制高校では自分のペースで学べる一方、専門学校では時間割に合わせて通う必要があります。ここにギャップが出やすいため、進学前に生活リズムを整えておくことが重要です。
2. 先生やクラスメイトと最低限の会話ができるか
専門学校では、授業だけでなく、実習、グループワーク、現場実習、就職活動など、人と関わる場面が増えます。
そのため、専門学校側は「明るく話せるか」よりも、困ったときに相談できるか、必要な報告・連絡・相談ができるかを見ています。
たとえば、面談では次のような点が確認されやすいです。
- 質問されたことに自分の言葉で答えられるか
- わからないことをそのままにしないか
- 困ったときに先生へ相談できそうか
- クラスの中で最低限のやり取りができそうか
- 実習やグループ活動に参加できそうか
通信制高校出身であること自体が問題なのではありません。むしろ、通信制高校で自分に合う学び方を見つけた経験を、専門学校でどう活かすかを話せると前向きに伝わります。
3. 志望分野への興味が本物か
専門学校は、特定の職業や分野に直結した学びが中心です。
そのため、面談では「なんとなく進学したい」ではなく、なぜその分野に興味を持ったのかを確認されます。
ただし、完璧な将来設計が必要なわけではありません。大切なのは、次のような行動があることです。
- オープンキャンパスに参加した
- 体験授業を受けた
- その仕事について調べた
- 学校説明を聞いて自分に合いそうだと思った
- 通信制高校で関連する授業や活動に触れた
- アルバイトや趣味を通じて興味を持った
当サイトアンケートでも、ヒューマンキャンパス高等学校について「高校課程の学習だけではなく、本人が学びたい専門の授業も受ける事ができるのでこの先の進路についてイメージを掴みやすいと思います。」という声がありました。高校段階で専門分野に触れられる環境は、進路を考えるきっかけになりやすいです。
4. 高校卒業の見通しが立っているか
専門学校に進学するには、高校卒業資格が必要です。
そのため、高3の段階では、専門学校の出願準備と同時に、通信制高校の卒業要件も確実に満たしていく必要があります。
通信制高校では、レポート、スクーリング、単位認定試験などを進める必要があります。専門学校のAO入試が早い時期に始まる場合でも、高校卒業ができなければ入学できません。
そのため、専門学校進学を考えるなら、まず確認したいのは次の点です。
- 卒業に必要な単位は足りているか
- レポート提出は遅れていないか
- スクーリングの予定は把握できているか
- 担任や進路担当と進学時期を共有できているか
- 専門学校の出願時期と高校の卒業準備が重ならないか
専門学校の入試そのものより、高校卒業までのスケジュール管理でつまずかないことが大切です。
通信制高校から専門学校進学で不利になることはある?
通信制高校出身というだけで不利になることは、基本的には多くありません。
専門学校側も、多様な背景の生徒を受け入れていることが多く、通信制高校出身者だからといって特別に厳しく見られるわけではありません。
ただし、次のような場合は、面談で慎重に確認される可能性があります。
- 欠席が多く、通学できる見通しが弱い
- 生活リズムが大きく乱れている
- 志望理由がほとんど言えない
- オープンキャンパスに参加していない
- 先生とのやり取りが難しそうに見える
- 入学後の学費や通学方法を把握していない
- 保護者と本人の意向がずれている
つまり、不利になるとすれば「通信制高校出身だから」ではなく、専門学校で学び続ける準備が見えにくい場合です。
面談では、立派な受け答えをする必要はありません。自分の状況を正直に伝えたうえで、「どう通うつもりか」「困ったときにどう相談するか」を話せることが大切です。
作品提出や学力試験はどれくらい必要?
専門学校によっては、分野やコースによって作品提出、課題、作文、簡単な学力確認がある場合もあります。
ただし、すべての専門学校で本格的な作品提出や難しい学力試験が求められるわけではありません。特にAO入試では、面談、志望理由、オープンキャンパス参加、エントリーシートなどで進むことも多いです。
そのため、通信制高校から専門学校を目指す場合に最初から「作品を作らないと受からない」「学力試験対策をしないと難しい」と考えすぎる必要はありません。
それよりも、まずは次の確認が重要です。
- 志望校のAO入試の流れ
- オープンキャンパス参加が必要か
- 面談で何を聞かれるか
- 出願書類に何を書くか
- 高校の調査書が必要か
- 入学後の通学日数
- 実習や課題の量
- 学費・教材費・実習費の総額
作品や学力よりも、学校理解・通学の見通し・本人の意欲が重視されるケースが多いと考えておくと、実態に近いです。
通信制高校から専門学校進学でメリットになること
自分のペースで進路を考えやすい
通信制高校は、全日制高校に比べて時間の使い方に柔軟性があります。
そのため、オープンキャンパスに参加したり、体験授業を受けたり、アルバイトや趣味を通じて進路を考えたりしやすい場合があります。
特に、専門学校は実際に校舎を見て、授業を体験してみないと雰囲気が分かりにくい進路です。通信制高校の柔軟さを活かして、早めに複数校を見に行くことは大きなメリットになります。
専門分野に早く触れられる学校もある
通信制高校やサポート校の中には、美容、IT、マンガ、声優、eスポーツ、調理、保育など、専門分野に近い授業や体験を用意している学校もあります。
こうした環境では、専門学校に進む前に「本当にこの分野が合っているか」を試しやすくなります。
当サイトアンケートでも、専門授業によって将来の進路をイメージしやすくなったという声がありました。進路がまだ固まりきっていない人にとっては、高校段階で少し試せることが安心材料になります。
進路相談を個別に受けやすい場合がある
通信制高校やサポート校では、個別面談や担任との相談を重視している学校もあります。
第一学院高等学校の回答には「専門学校への進学サポートも丁寧で、将来への道筋が見えたことで前向きになれました。」という声がありました。
専門学校進学では、大学受験のような偏差値表だけで選ぶのではなく、本人の性格、通学距離、学費、実習内容、就職先との相性を見る必要があります。そのため、個別に相談できる環境は大きな支えになります。
通信制高校から専門学校進学で注意したいこと
通信制高校と専門学校では生活リズムが変わる
通信制高校では、登校日数が少ない学校やオンライン中心の学校もあります。
一方、専門学校は通学型が多く、朝から授業があることも珍しくありません。実習が多い分野では、遅刻や欠席が続くと授業についていきにくくなることもあります。
そのため、進学前には次の点を確認しておきましょう。
- 週何日通う必要があるか
- 何時までに登校する必要があるか
- 通学に何分かかるか
- 朝の生活リズムを整えられそうか
- 実習がある日はどれくらい体力を使うか
専門学校選びでは、「入りやすいか」よりも、通い続けられるかを重視することが大切です。
人間関係の負担が増えることがある
専門学校では、同じ分野を目指す学生と一緒に学びます。
これは刺激になる一方で、人間関係に不安がある人にとっては負担になることもあります。通信制高校で人との関わりを少なめにしていた場合、専門学校に入ってから急に集団生活が増えると戸惑うかもしれません。
そのため、オープンキャンパスでは、授業内容だけでなく、次の点も見ておくと安心です。
- 学生の雰囲気
- 先生との距離感
- 少人数制か大人数制か
- 質問しやすい雰囲気か
- クラス制か自由度が高い形式か
- 困ったときの相談窓口があるか
専門学校は、学ぶ内容だけでなく、人と関わりながら通える環境かも重要です。
学費は高校とは別に総額で見る
専門学校は、授業料だけでなく、教材費、実習費、検定費、道具代、制服代、交通費などがかかることがあります。
特に、美容、調理、製菓、医療、保育、動物系などは、実習に関わる費用が発生しやすいです。
通信制高校の学費を抑えられても、専門学校入学後に費用負担が大きくなる可能性があります。
進学前には、次の費用を確認しておきましょう。
- 入学金
- 年間授業料
- 教材費
- 実習費
- 検定費
- 道具代・制服代
- 通学交通費
- 奨学金や分納制度の有無
保護者にとっても、専門学校進学は大きな費用負担になるため、早めに総額を把握しておくことが大切です。
通信制高校から専門学校へ進学するための具体的ステップ
1. まずは興味のある分野を決める
最初から学校名を決める必要はありません。
まずは、美容、調理、製菓、IT、デザイン、保育、医療事務、動物、福祉など、自分が興味を持てる分野を絞りましょう。
分野が決まると、オープンキャンパスに行くべき学校や、確認すべき内容が見えやすくなります。
2. 高2〜高3前半でオープンキャンパスに参加する
専門学校進学では、オープンキャンパスへの参加がとても重要です。
AO入試のエントリー条件として、オープンキャンパス参加が必要になる学校もあります。また、実際に校舎や先生、在校生の雰囲気を見ることで、自分に合うかどうか判断しやすくなります。
最低でも2〜3校は比較するとよいです。
見るべきポイントは、以下です。
- 通学しやすいか
- 先生に質問しやすいか
- 在校生の雰囲気が合うか
- 授業や実習についていけそうか
- 就職サポートが具体的か
- 学費総額が無理のない範囲か
3. AO入試の流れを確認する
志望校が見えてきたら、AO入試や総合型選抜の流れを確認します。
確認したいのは、次の点です。
- エントリー開始時期
- オープンキャンパス参加の必要性
- 面談の有無
- 志望理由書の有無
- 高校の調査書が必要か
- 面接で聞かれる内容
- 合格後の手続き期限
- 入学金の納入時期
AO入試は早く動くほど有利になりやすい一方で、合格後の手続きや費用納入も早く進むことがあります。保護者ともスケジュールを共有しておくと安心です。
4. 面談では「通える見通し」を話せるようにする
専門学校の面談では、志望理由だけでなく、入学後に通えるかどうかも見られます。
準備しておきたい答えは、次のような内容です。
- なぜこの分野に興味を持ったか
- なぜこの学校を選んだか
- オープンキャンパスで印象に残ったこと
- 通学時間はどれくらいか
- 毎日通う生活に向けて準備していること
- 困ったときに誰に相談するか
- 通信制高校で学んだことをどう活かすか
特別に上手に話す必要はありません。自分の言葉で、無理なく通うための準備を伝えることが大切です。
5. 高校卒業までの予定も同時に管理する
専門学校の合格が決まっても、通信制高校を卒業できなければ進学できません。
レポート提出、スクーリング、試験、単位修得の予定は、担任や学校に確認しておきましょう。
特に高3では、専門学校のAO入試、出願、合格手続き、高校の卒業準備が重なります。
スケジュール管理が苦手な場合は、保護者や担任と一緒に、月ごとの予定表を作っておくと安心です。
専門学校進学を考える人に向く通信制高校の特徴
通信制高校から専門学校進学を考えるなら、次のような学校が向いています。
- 進路面談が具体的にある
- 専門学校の情報を教えてくれる
- オープンキャンパス参加を後押ししてくれる
- 通学型・オンライン型を選びやすい
- 生活リズムを整えやすい
- 先生に相談しやすい
- 保護者への情報共有がある
- 専門分野に触れられる授業やイベントがある
逆に、進路情報が少ない、先生に相談しにくい、本人任せになりすぎる学校だと、専門学校選びが遅れやすくなります。
通信制高校を選ぶ段階で専門学校進学を考えている場合は、学校見学時に「専門学校へ進む生徒はどのくらいいますか」「どのようなサポートがありますか」と具体的に聞いておくとよいです。
通信制高校から専門学校進学に関するFAQ
通信制高校卒だと専門学校で不利になりますか?
通信制高校卒というだけで不利になることは、基本的には多くありません。高卒資格があれば出願できる専門学校は多くあります。ただし、面談では通学を続けられるか、授業や実習に参加できそうかを確認されることがあります。
専門学校は学力試験が難しいですか?
専門学校によりますが、AO入試や総合型選抜では、学力試験よりも面談や志望理由、オープンキャンパス参加を重視する学校も多いです。難しい試験対策より、学校理解と通学の見通しを整理することが大切です。
作品提出は必要ですか?
デザインやクリエイティブ系など、一部の分野では作品提出が求められることがあります。ただし、すべての専門学校で作品提出が必要なわけではありません。まずは志望校の募集要項を確認しましょう。
AO入試では何を見られますか?
主に、志望理由、分野への興味、学校理解、通学の見通し、先生とのやり取り、入学後の意欲などが見られます。通信制高校出身の場合は、専門学校に入った後の生活リズムをどう整えるかも話せると安心です。
専門学校のオープンキャンパスはいつ行くべきですか?
高2から高3前半にかけて参加しておくと安心です。AO入試のエントリー条件になることもあるため、気になる学校は早めに確認しましょう。
保護者は何を確認すべきですか?
学費総額、通学距離、生活リズム、本人の意欲、相談体制を確認しましょう。専門学校は入学後の通学・実習・就職支援まで含めて見ることが大切です。
まとめ|通信制高校から専門学校進学は「受かるか」より「通い続けられるか」が大切
通信制高校から専門学校へ進学することは、十分に現実的な進路です。
専門学校の入試は、AO入試や総合型選抜を通じて進むことも多く、大学受験のように学力試験で厳しく競争するケースばかりではありません。
ただし、だからこそ大切なのは、入学後に通い続けられるかです。
専門学校側は、通信制高校出身かどうかよりも、通学の見通し、生活リズム、先生やクラスメイトとの関わり、分野への興味、困ったときに相談できるかを見ています。
通信制高校から専門学校を目指すなら、早めにオープンキャンパスへ行き、AO入試の流れを確認し、自分に合う通学環境かどうかを見ておきましょう。
専門学校進学は、「入れる学校を探す」だけでなく、卒業後まで見据えて続けられる学校を選ぶことが大切です。

